要人の警護に役立つ測定器

要人の警護に役立つ測定器について
要人警護(VIPプロテクション)の現場では、目に見えない脅威を「可視化」するために多種多様な測定器が駆使されています。
主な測定器を、その役割ごとに詳しく解説します。
1. 爆発物・危険物質の検知(CBRNE対策)
テロの脅威から対象者を守るための最も重要な機材です。
- 爆発物トレース検知器(ETD):
対象者が滞在する部屋や車、持ち込まれる手荷物を専用の布で拭き取り、微量な爆発物成分が付着していないか数秒で解析します(例:QS-B220 や QS-H150 など)。 - 液体検知器:
ペットボトルなどの容器を開封せずに、中の液体が可燃物や液体爆弾でないかを判別します。 - 複合ガス検知器 / 化学兵器検知器:
サリンやVXガス、有毒な産業ガスを検知します。警護員の腰に装着できる小型タイプが多く、周囲の空気を常時モニタリングします。 - 放射線測定器(ガイガーカウンター):
空間線量を測定し、放射性物質(ダーティボムなど)が付近に置かれていないかを確認します。
2. 盗聴・盗撮・電波妨害の対策(TSCM)
情報の漏洩や、遠隔操作による爆破を防ぐための機材です。
- スペクトラムアナライザ:
周囲の電波をグラフ化して監視します。本来そこにあるはずのない不審な電波(盗聴器や隠しカメラの発信波)を特定します。 - 非線形ジャンクション探知器(NLJD):
電源が入っていない電子機器も検知できる特殊な装置です。壁や家具の中に埋め込まれた盗聴器の「回路」そのものを見つけ出します。 - サーモグラフィカメラ:
壁面や電源タップなどの熱を可視化します。盗聴器が発するわずかな動作熱を捉えることができます。
3. スクリーニング・物理探知
侵入口でのチェックや、現場の安全確認に使われます。
- 金属探知器(ハンドヘルド・門型):
銃器や刃物、小型武器の持ち込みを阻止します。 - ポータブルX線検査装置:
放置された不審なカバンを動かすことなく、その場で中身を透視します。
まとめ
要人警護(VIPプロテクション)において最も大切なことは、映画のような「派手なアクション」ではなく、「何事も起こさないための徹底した予防と準備」に集約されます。





