縫製工場で活躍する測定器

縫製工場で活躍する測定器について
縫製工場(アパレル製造現場)において、「測定器」は品質管理、工程の効率化、そして安全性の確保のために欠かせない存在です。
大きく分けて以下の4つのカテゴリーで様々な測定器が活躍しています。
1. 安全を守るための「検針器・検査機」
縫製工場で最も重要な「測定(検知)」の一つが、折れた針や異物の混入チェックです。
- コンベア式検針器:
仕上げた製品をベルトコンベアに乗せ、磁気センサーで折れ針などの鉄片を自動検知します。 - ハンディ検針器:
コンベアで反応があった際、具体的にどこに針があるかを特定するために使う手持ち式の探知機です。 - X線検査機:
ファスナーやボタンなどの金属装飾が多い製品でも、中身を透視して異物(針やピン)がないかを確認します。
2. 正確な形を作る「寸法・厚み測定器」
布地は伸縮性があるため、精密な測定器が使われます。
- デジタル・アナログノギス:
ボタンの直径や厚み、小さなパーツの寸法を正確に測るために使用されます。 - 生地厚み測定器(シックネスゲージ):
布地に一定の荷重をかけ、その厚みをミリ単位で正確に測定します。芯地の選定や縫い代の重なりを確認する際に重要です。 - ダイヤルゲージ:
ミシンの針棒の高さや、送り歯の出具合など、機械の微細な調整に使用されます。
3. 生地の性質を見極める「物性測定器」
縫製ミスを防ぐために、あらかじめ生地の特性を測ります。
- 検反機(けんたんき):
生地を巻き取りながら光を当て、織り傷や汚れ、色ムラがないかをチェックすると同時に、正確な「反物(たんもの)の長さ」を測定します。 - 水分計:
生地の含水率を測ります。水分量によってアイロン時の収縮率が変わるため、高品質な仕上げには欠かせません。 - 色差計:
異なるロットの生地で色が微妙に違わないか、数値で判定します。
4. 特殊な自動計測システム
最近では、カメラやセンサーを用いた自動計測も普及しています。
- 縫製不良計測装置:
センサーで縫い目のピッチや糸切れ、シワ(パッカリング)を自動で検出し、数値化する装置です。 - 自動採寸システム:
完成した服をカメラでスキャンし、設計図(パターン)通りに仕上がっているかを瞬時に判定します。
お勧めの測定器
主な測定機器は以下になります。
- ロット間の色ブレ(色差)のチェックなどに。: 「色彩色差計 CR-400」など。
- 二次検針などに。: 「金属探知機 スペクトラスキャン(オートスキャン)」など。
- ミシンのメンテナンスや設備管理などに。: 「標準型ダイヤルゲージ 2046A」など。
まとめ
縫製工場で使用される測定器は、設備・商品の安全面とクオリティを高める上で重要な役割を果たしています。





