特殊清掃に役立つ測定器

特殊清掃とは
特殊清掃は、通常の清掃では対応できない、孤独死、火災、ゴミ屋敷などの現場で、悪臭や汚染物質を除去し、衛生的な状態に戻す専門的な作業です。
作業の品質を客観的に証明し、安全を確保するために、以下の測定器が特に役立ちます。
1. 臭気レベルの測定(消臭効果の検証)
特殊清掃において最も重視される「においの除去」の効果を数値化し、
依頼者に提示するために必須です。
- ハンディ臭気測定器(においセンサー):
【測定する指標】:悪臭の相対的な強弱を数値化(臭気レベル)
【活用法】:清掃前後の比較…作業前と作業後に現場の臭気レベルを測定し、消臭・脱臭作業によって数値がどれだけ下がったかを客観的に示します。 - 成分測定器(複合ガスセンサーなど):
【測定する指標】:アンモニア、硫化水素などの特定悪臭成分の濃度
【活用法】:腐敗臭の原因となっている具体的なガス成分を特定し、その濃度に基づいて使用する薬剤や脱臭機の種類、作業時間を決定します。
2. 衛生レベルの測定(除菌効果の検証)
目に見えない細菌や有機物の汚染を除去できたかを確認し、衛生面の安全性を保証します。
- ATP拭き取り検査システム(ルミテスターなど):
【測定する指標】:汚れに含まれるATP(アデノシン三リン酸)など有機物残渣
【活用法】:清浄度の検証…血液、体液、排泄物などの有機物汚れを拭き取った後の洗浄面を検査し、目に見えない微生物汚染の残存レベルを迅速(約 10秒)に数値化します。 - UV(紫外線)照明:
【測定する指標】:目に見えない体液やタンパク質
【活用法】:(厳密には測定器ではないが)特殊なUV光を当てることで、血液や体液の痕跡を可視化し、重点的に清掃すべき汚染箇所を特定するために使われます。
3. 作業環境の安全確保のための測定
強力な脱臭・除菌機材(オゾン発生器など)を使用する際に、作業者や周囲の安全を確保するために使用します。
- オゾンガス検知器(オゾン濃度計):
【測定する指標】:空気中のオゾンガス濃度
【活用法】:安全管理…オゾン脱臭機を使用する際、脱臭中の高濃度オゾンによる人体への影響を防ぐため、濃度をリアルタイムで監視します。また、作業後にオゾンが完全に分解され、安全な濃度に戻っているかを確認するために使用されます。 - パーティクルカウンター:
【測定する指標】:空気中の浮遊微粒子(ホコリ、カビ胞子など)
【活用法】:作業後の空気の清浄度を確認し、環境が完全に回復したことを示します。
お勧めの測定器
主な測定機器は以下になります。
- 特殊清掃で広く使用されるオゾン発生器(脱臭機)の安全管理と効果確認に: 「オゾンガスモニター OZG-EB-01」など。
- 作業前の安全確認と作業中の安全確保に: 「複合ガス検知器 ミニ検」など。
- 目に見えない微粒子(カビの胞子、ホコリ、建材の粉塵など)の除去効果の数値化に: 「パーティクルカウンター KR-12A」など。
まとめ
特殊清掃は、通常のハウスクリーニングを超えた分野であり、特に臭気測定器とATP検査は、プロの業者が作業の質を証明するために重要な役割を果たします。





