ニオイセンサ 特集



ニオイセンサーはいろいろな場所で使われる人気のある機材です。


このページでは、基本的な「ニオイ」の説明から「ニオイセンサ」ご紹介、
そして、実際に動画を使ってニオイセンサを用いたニオイの測り方を説明しています。

1.ニオイとは

・公害対策基本法では,大気汚染,水質汚濁,土壌汚染,騒音,振動,地盤沈下,悪臭を公害としており,これらを総称して典型7公害といいます。
・そのひとつの悪臭は、騒音・振動と同じく感覚公害とも言われ、人の健康には直接影響を及ぼすというよりは、感覚的、心理的に日常生活環境を損なうことが問題と言えます。
・ニオイの多くは各種の成分が混合した複合体であり、単位がありません。
・ニオイの表現には、人が快感を覚える「匂い」「香り」不快感を覚える「臭い」「悪臭」など色々です。
・悪臭という問題にとって重要となる特性は、すなわち人間の感覚量(ニオイを感じる強さ)は刺激量(においのある物質の濃度)の対数に比例するというウェーバーフェヒナーの法則がニオイについてもあてはまるといわれていることです。

悪臭防止法についてはこちらをご覧ぐたさい。↓
http://www.gas-sokuteiki.com/gas-hourei/gas-akusyuu-boushi.html


2.嗅覚のメカニズム

・鼻から入ったニオイ分子は、鼻腔内の嗅粘膜になる粘液に溶け込み嗅細胞が電気信号を発生します。
・その信号が大脳に伝達されることによりニオイの感覚が起きるといわれています。
・犬の嗅細胞は、人間の10万倍の数といわれています。

<嗅覚の特性について>

(特性:順応)
・しばらく同じニオイを嗅いでいると、感じ方が弱くなることがありますが、これを嗅覚の「順応」と言います。
・自分の体臭や口臭は気になりませんが、他の人はよくにおい感じることがあり、それは嗅覚の「順応」が作用しているからです。

(特性:個人差)
・嗅覚の能力には個人差があり、体調や疲労また睡眠時間などによっても変化します。
・個人的に自覚がある視力や聴力のように加齢とともに嗅覚の能力も低下します。
 よって、一般的には男性より女性の方が、若干嗅覚が優れていると言われています。

3.ニオイの測定(評価)方法

・「ニオイ」は使う場面によって、「匂い」や「香り」、「薫り」、「臭い」などと使い分けられます。それほど多種多様な特徴を持つニオイを単一の評価尺度で表すことは困難で、実際ニオイには世界共通の単位がありません。
 よって、ニオイには色々な測定方法がありますが、大きくはふたつの方法に分けられます。ひとつはガスクロマトグラフィ分光光度計などの機器で測定する「成分濃度表示法」で、もうひとつは人間の嗅覚によりニオイの強さや快・不快度を表現する「嗅覚測定法(臭気官能試験法)」です。


4.6段階臭気強度表示法

・人間の嗅覚により、臭気の強さを数値化する方法で、現在日本では6段階臭気強度表示法が使われています。
 また、悪臭防止法においては臭気強度2.5?3.5に対する各特定悪臭物質濃度または臭気指数の範囲から規制値を設定されています。

1 無 臭
2 やっと感知できるニオイ(検知閾値)
3 何のニオイであるかわかる弱いニオイ(認知閾値)
4 楽に感知できるニオイ
5 強いニオイ
6 強烈なニオイ

5.快・不快度表示法

・においの快・不快の評価尺度として、表示する方法です。現在日本では9段階快・不快度表示法が使用されています。個人差や信憑性の点で補助的データとして用いられています。

-4 極端に不快
-3 非常に不快
-2 不快
-1 やや不快
0 快でも不快でもない
1 やや快
2
3 非常に快
4 極端に快

6.臭気濃度表示法

・「臭気濃度」は、臭気の広がりの程度を表す尺度で、「無臭の清浄な空気で希釈したとき、無臭に至るまでに要した希釈倍数」と定義されています。たとえば臭気濃度100とは、その臭気を無臭の清浄な空気で100倍に希釈した時に、においが消えることを意味します。
・人間の嗅覚の感覚に近い対応を示す尺度として臭気指数があります。臭気濃度の常用対数を10倍した値で表します。臭気濃度(臭気指数)の測定には、臭気判定士が行う三点比較式臭袋法が用いられています。

臭気指数=10×log臭気濃度

臭気指数 10 15 20 25 30 35 40 45 50
臭気濃度 10 30 100 300 1000 3000 10000 30000 100000

7.ニオイセンサとは

・ニオイセンサは、化学物質の検出や分析に使用されるセンサーの一種です。人間の嗅覚と同様に、ニオイセンサは特定の化学物質の存在や濃度を検知する能力を持っています。ニオイセンサは、産業や環境、医療、食品などのさまざまな分野で使用されています。

・一般的なニオイセンサには、化学センサやバイオセンサなどがあります。化学センサは、化学物質との相互作用に基づいて信号を生成し、検出することができます。たとえば、ガスセンサは、ガス分子との反応によって電気信号を生成し、ガスの存在を検知します。

・バイオセンサは、生物学的な要素(酵素、抗体、細胞など)を利用して化学物質を検出します。バイオセンサは、生物体からの特定の反応を測定することによって、目標物質の存在や濃度を検出します。例えば、食品業界では、バイオセンサを使用して食品中の微生物や有害物質を迅速に検出することがあります。

・ニオイセンサの利点は、非破壊的な検出が可能であり、リアルタイムまたはオンサイトでの検出ができることです。これにより、品質管理や安全管理、環境モニタリングなどの様々な応用が可能となります。また、人間の嗅覚に比べてより高い感度や選択性を持つ場合もあります。

・ニオイセンサの応用例としては、産業プロセスの監視、環境汚染のモニタリング、食品品質管理、医療診断、防犯システムなどがあります。近年、IoT(モノのインターネット)の発展により、ニオイセンサはさらに進化し、スマートホームやスマートシティなどの分野で活用されています。

8.ニオイセンサの表示

・臭いの強さを数字で表示します。この数値は、たとえば「トイレ」例にあげますと、まず「玄関」の臭い(無臭の場所)を計ります。この臭いが基準値になります。つぎに「トイレ」の臭いを計り、「玄関」で計測した数値(基準値)にどれくらい差があるかを比較して確認します。

・XP-329IIIRやXP-329mの「レベル値」に単位はなく、においの強弱を数値で表示しています。
単一臭気であれば、その濃度を%やppmといった単位で表せますが、ニオイが混ざり合って存在(複合臭)する場合はこうした単位で表示することができません。

9.ニオイセンサでできること

ニオイセンサRの使用方法は大きく分けて品質管理や製品管理など、相対的にニオイの強弱を判定する「相対比較」と工場周辺の環境管理や脱臭装置の性能評価時などに使用する「臭気指数測定(計測)」です。

「相対比較」での用途例

  • 芳香剤や消臭剤などの持続性テスト
  • 各種食品や香辛料の品質管理
  • 味噌などの発酵工程管理
  • 肉・魚・果物などの鮮度判定
  • 油の劣化度チェック
  • 印刷や塗装後の乾燥状態のチェック
  • 高分子材料をはじめ、有機材料の残存モノマーの検出
  • 物理化学反応の追跡
  • フレーバー、フレグランスの香りの設計
  • 錠剤の品質管理
  • 食品包装材の品質管理
  • 特殊繊維の品質管理

「臭気指数測定(計測)」での用途例

  • 悪臭吸着剤や消臭剤の効果確認
  • 脱臭装置や空気清浄機の性能評価
  • 工場排気臭の測定
  • 河川や工場排水の水質監視
  • 室内や車内の環境モニタ
  • 工場周辺の環境管理

10.ニオイセンサのメリット
  • ニオイの強弱をリアルタイムに測定できる「レベル値」と 嗅覚測定の「臭気指数[相当値]」の測定が可能
  • 嗅覚のように順応や慣れが起こらないので、リアルタイムで測定ができ、しかも経時的なニオイの変化も測定可能です。また、嗅覚測定の臭気指数に相当する臭気指数[相当値]が表示可能です。
  • 人体に有害な悪臭もひとに代わって測定が可能
  • 嗅覚測定法のようにひとが嗅ぐことなく測定することが可能です。

11.ニオイセンサではできない事
ニオイの種類の識別はできません

ニオイの質が明らかに違っていても、得られる数値がまったく同じになるということがあり、ニオイセンサで良いニオイとくさいニオイの違いや、ニオイの種類を識別することはできません。

ガス検知器ではありません

検知原理的にはガス検知器と似ていますが、特定の有毒ガスや可燃性ガスの濃度を測定したり、ガス漏れを発見するためのガス検知器ではありません。

これらのニオイは測定できません

以下のニオイは、センサに悪影響を与えて破損する場合がありますので測定できません。

  • 高濃度のニオイやガス(特に硫化物)
  • ヘアスプレー、シリコーン系接着剤、シリコーンチューブなどからのシリコーン化合物
  • タバコの煙など粒子状の高濃度のタール
  • オイルミストなどの蒸気
  • 高濃度の塩化物や強酸物質のガス
  • 塩素を含むハロゲン化物のガス
  • オゾン・NOxなどの酸化性ガス

12.ニオイセンサーの動画
【 ポータブル型ニオイセンサXP-329IIIR の操作説明動画】
ポータブル型ニオイセンサXP-329IIIR の操作説明動画は以下の3編に分かれています。

(1) モニタリング編
 連続してリアルタイムに測定値を表示する測定モードです。

(2) バッチ編
1分間のピーク値を表示する測定モードです。

(3) データ取り込み編
ポータブル型ニオイセンサXP-329IIIRで取得したデータをパソコンに取り込む方法です。

【ポータブル型ニオイセンサXP-329mの操作説明動画】
リアルタイムによる測定方法と、指定した期間の臭いのピーク値(最大値)を計る方法をご覧いただけます。

13.推奨レンタル機材
   


においセンサ XP329IIIR
データの取り込み(グラフ化)、細かい数値をご希望の方。
   ニオイセンサ XP-329m
簡易的に数値化してみたい。ただ、色々な物を比べてみたい。

14.XP-329IIRとXP-329mの比較表
型式 においセンサ ニオイセンサ
XP-329IIIR XP-329m
特徴 連続記録測定が可能
臭気指数(相当値)の測定可能
手軽に、においの強弱をデジタル数値(相対値)でリアルタイム表示できます
測定対象 各種香気・臭気成分 各種香気・臭気成分
測定範囲 0から2000(レベル表示)
0から(40)(臭気指数表示)
000から999(レベル表示)
繰り返し再現性 測定値±5%±1digit 測定値±5%±1digit
使用温湿度範囲 0から40℃、10から80%RH 0から40℃、10から80%RH
(結露なきこと) (結露なきこと)
データメモリ モニタリングモード:最大8188データ 最大18000データ
(PCへの転送はオプション)
容量 バッチモード:最大4095データ
寸法 84(W)×40(D)×275(H)mm 60(W)×40(D)×140(H)mm
重量 640g 300g
電源 単3乾電池×4/AC100V 単3乾電池×3
電池寿命 8時間(アルカリ) 10時間(アルカリ)
付属品 活性炭フィルター
吸引アタッチメント
ACアダプター
チューブ用口金
コネクター付出力ケーブル
コミュニケーションパック(CD)
テフロンチューブ
ドレンフィルター
オプション 取込ソフト(PCへのデータ転送)
機材の詳しい情報 機材の詳しい情報


ニオイセンサ 特集でお悩みならプロに相談!!メールでのお問合せ


 

  

 


北海道 [ 北海道 ]
東 北 [ 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島 ]
関 東 [ 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 栃木 | 群馬 | 山梨 ]
信 越 [ 新潟 | 長野 ]
北 陸 [ 富山 | 石川 | 福井 ]
東 海 [ 愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重 ]
近 畿 [ 大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山 ]
中 国 [ 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 ]
四 国 [ 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知 ]
九 州 [ 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 ]
沖 縄 [ 沖縄 ]
※レンタル価格/料金は「お見積りカートに追加する」ボタンよりご確認ください。
※中古販売始めました。価格等お問合わせください。見積は無料です。
※本日発送可能です。
※リースはお取り扱いしておりません。