1,1-ジクロロエチレン(1,1-Dichloroethylene)
エチレンの片方の炭素原子に2つの塩素原子が結合した構造を持つ、揮発性の非常に高い不飽和ハロゲン化炭化水素です。1,2-ジクロロエチレンの構造異性体にあたります。非常に重合しやすく、単独または他の単量体(塩化ビニルなど)と共重合させることで、ガスバリア性(酸素や湿気を通しにくい性質)に極めて優れた樹脂となります。家庭用の食品ラップフィルムの原料として非常に身近な物質です。
別名:塩化ビニリデン、ビニリデンクロライド、1,1-DCE
| ガス名 |
1,1-ジクロロエチレン |
分子式 (化学式) |
C2H2Cl2 |
| 状態 |
液体(非常に揮発性が高く、沸点は約32度) |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
クロロホルムに似た、甘く鋭い刺激臭 |
燃焼 範囲 vol% |
6.5%から15.5% |
爆発等級 |
1 |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・共重合体(ポリ塩化ビニリデン:PVDC)の原料、食品包装用ラップフィルム、サラン繊維、防湿・防腐コーティング剤、有機合成中間体。
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危険 情報 |
- ・極めて引火性の高い(引火点:約マイナス15度からマイナス18度)液体です。常温で容易に蒸発し、蒸気は空気と混合して広範囲の爆発性混合気体を作り、床面などの低所に滞留します。燃焼や熱分解により、有毒で腐食性の高い塩化水素、ホスゲン、一酸化炭素を発生します。また、空気中の酸素や光、熱によって自発的に重合反応(重合爆発)を起こす危険があるため、通常は重合禁止剤が添加されています。
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人体の 影響 |
- ・吸入すると頭痛、めまい、吐き気、喉の痛み、倦怠感を引き起こし、高濃度では意識喪失や呼吸停止を招く恐れがあります(麻酔作用)。また、肝臓や腎臓への障害、および中枢神経系への悪影響が報告されています。国際がん研究機関(IARC)により「ヒトに対して発がん性がある可能性がある(Group 2B)」と分類されています。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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