1,2-ジブロモエチレン(1,2-Dibromoethylene)

エチレンの2つの炭素原子に1つずつ臭素原子が結合した、ハロゲン化不飽和炭化水素です。構造の中に二重結合を持つため、シス型(Z型)とトランス型(E型)の2つの幾何異性体が存在します。非常に重く、揮発性のある液体で、化学的な反応性が高いため、様々な有機合成反応の出発物質として利用されます。特に、脱臭素化によるアセチレン誘導体の合成や、金属触媒を用いたクロスカップリング反応の中間体として重要です。
別名:1,2-ジブロモエテン、アセチレンジブロマイド、二臭化ビニレン

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対象機種
ガス名 1,2-ジブロモエチレン 分子式
(化学式)
C2H2Br2
状態 液体(非常に重い液体、比重:約2.25)
無色から淡黄色(光や熱により分解すると徐々に褐色を帯びる)
臭気 クロロホルムに似た、甘く鋭い刺激臭
燃焼
範囲 vol%
爆発等級 発火度
用途
  • ・有機合成中間体(医薬品、農薬、染料の原料)、溶剤、研究用試薬。特にアルキン(デシン等)の合成原料や、機能性材料のビルディングブロックとして用いられます。
危険
情報
  • ・引火性の液体です(引火点:約50度から65度前後。異性体により異なる)。常温では引火しにくいですが、加熱すると引火し、蒸気は空気と混合して爆発性混合気体を形成します。高温で分解すると、有毒で腐食性の高い臭化水素や臭素ガスを発生します。強酸化剤や強塩基、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛などの活性金属との接触を避けてください。
人体の
影響
  • ・目、皮膚、粘膜に対して強い刺激性があり、直接触れると、皮膚の赤み、痛み、炎症を引き起こし、目に入ると激しい損傷を招く恐れがあります。蒸気を吸入すると、喉の痛み、咳、頭痛、めまいを引き起こし、高濃度では中枢神経系を抑制する麻酔作用が現れます。肝臓や腎臓への悪影響が指摘されており、また他のハロゲン化アルケン類と同様に発がん性や変異原性の疑いがあるため、厳重な注意が必要です。取り扱いの際は、防毒マスク、保護手袋、保護眼鏡を必ず着用してください。

爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値

爆発
等級
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値
1 0.6mmを超えるもの
2 0.4mmを超え、0.6mm以下のもの
3 0.4mm以下のもの
  発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。

発火度 発火温度
G1 450℃を超えるもの。
G2 300℃を超え450℃以下のもの。
G3 200℃を超え300℃以下のもの。
G4 135℃を超え200℃以下のもの。
G5 100℃を超え135℃以下のもの。
G6 85℃を超え100℃以下のもの。


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