2,4-ペンタンジオン(2,4-Pentanedione)

5つの炭素原子を持つ直鎖状の不飽和ケトンであり、2番目と4番目の炭素にカルボニル基を持つ最も単純なベータ-ジケトン(1,3-ジケトン)の一種です。常温では、カルボニル構造である「ケト型」と、分子内水素結合によって安定化された不飽和アルコール構造である「エノール型」が互いに行き来する「ケト・エノール互変異性」を示し、液体状態ではエノール型が高い割合で存在するというユニークな化学的特徴を持っています。水に非常によく溶け、アルコール、エーテル、アセトンなどの一般的な有機溶剤にも任意の割合でよく混ざり合います。中心にあるメチレン基(3番目の炭素)の水素原子が引き抜かれやすく、様々な金属イオンと反応して安定な錯体(アセチルアセトナート錯体)を形成するため、錯体化学や触媒化学、材料工学の分野で極めて重要です。引火性があり、強い毒性(吸入毒性や経皮吸収毒性)および粘膜刺激性を持つ危険な液体です。
別名:アセチルアセトン、ジアセチルメタン

レンタル
対象機種
ガス名 2,4-ペンタンジオン 分子式
(化学式)
C5H8O2
状態 液体
無色透明からわずかに淡黄色
臭気 アセトンや酢酸に類似した、特有のツンとする不快で甘酸っぱいケトン調の強烈な刺激臭
燃焼
範囲 vol%
1.7%から11.6%前後 爆発等級 1(想定) 発火度 G1
用途
  • ・金属錯体の調製原料(アセチルアセトナート錯体の合成)、有機合成化学における各種触媒・中間体の製造原料、金属抽出剤・分離試薬、分析化学用試薬、塗料や各種溶剤の硬化促進剤・乾燥剤、ウレタン樹脂のゲル化制御剤。
危険
情報
  • ・引火性のある液体および蒸気です(引火点:約34度から38度前後)。常温のままでも火源(火花、裸火、静電気)がある場合は容易に引火して燃焼します。
  • ・強力な酸化剤(過マンガン酸塩、硝酸、過酸化物など)や強酸、強塩基、およびアミン類と接触すると激しく反応・発熱し、火災や爆発を引き起こす危険があります。
人体の
影響
  • ・目、皮膚、および呼吸器の粘膜に対して強い刺激性を示し、急性毒性(特に吸入や経皮吸収)が非常に高い物質です。
  • ・高濃度を吸入した場合、神経系に重大な影響を与えて強い眠気、運動失調、意識障害を催すほか、遅発性の化学性肺炎や肺水腫を引き起こして致命的な状態に陥る恐れがあります。
  • ・誤って飲み込んだ場合、口腔内から食道、消化管の粘膜を激しく刺激・腐食し、猛烈な腹痛、吐き気、嘔吐、下痢を引き起こします。

爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値

爆発
等級
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値
1 0.6mmを超えるもの
2 0.4mmを超え、0.6mm以下のもの
3 0.4mm以下のもの
  発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。

発火度 発火温度
G1 450℃を超えるもの。
G2 300℃を超え450℃以下のもの。
G3 200℃を超え300℃以下のもの。
G4 135℃を超え200℃以下のもの。
G5 100℃を超え135℃以下のもの。
G6 85℃を超え100℃以下のもの。


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