a-メチルスチレン(a-Methylstyrene)

スチレンのアルファ位(ビニル基の根元の炭素原子)の水素がメチル基に置換された構造を持つ、芳香族不飽和炭化水素の一種です。工業的には、クメン法によるフェノール製造の際に副産物として得られるほか、クメンの脱水素反応によっても製造されます。水にはほとんど溶けませんが、アルコール、エーテル、アセトン、ベンゼンなどの多くの有機溶剤には任意の割合で非常によく溶けます。スチレンに比べて単独での重合速度は遅いものの、他のモノマー(スチレンやアクリロニトリルなど)との共重合性に優れており、合成樹脂の耐熱性や耐衝撃性を向上させるための改質剤として極めて重要です。引火性があり、蒸気の吸入による麻酔性や目・皮膚への刺激性を持つ危険な液体です。
別名:アルファ-メチルスチレン、2-フェニルプロペン、イソプロペニルベンゼン

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対象機種
ガス名 a-メチルスチレン 分子式
(化学式)
C9H10
状態 液体
無色透明
臭気 スチレンに類似した、特有のツンとする不快で強烈な刺激を伴う芳香臭・不飽和炭化水素臭
燃焼
範囲 vol%
0.7%から6.1%前後 爆発等級 1(想定) 発火度 G1
用途
  • ・高分子化学工業原料(ABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン、合成ゴム(SBR)などの耐熱性・加工性を高めるための共重合モノマー・改質剤)、特殊塗料、印刷インキ、接着剤の成分、有機合成原料(香料や可塑剤の中間体)。
危険
情報
  • ・引火点が約45度から49度前後の引火性の高い液体および蒸気です。
  • ・化学的には、空気(酸素)や光に長期間曝されると、徐々に自己酸化して危険な有機過酸化物を生成したり、熱や触媒によって急激に重合(ポリマー化)して発熱する性質があります。そのため、通常は重合禁止剤(t-butylcatecholなど)を添加して貯蔵されます。
人体の
影響
  • ・目や呼吸器の粘膜に対する刺激性、および高濃度吸入時の中枢神経系への抑制作用(麻酔性)があります。
  • ・大量または高濃度に吸入した場合は中枢神経系を抑制し、強い眠気やふらつき、酩酊状態を催し、高濃度環境に曝され続けると意識喪失を招く危険があります。
  • ・長期の反復曝露により、呼吸器系や神経系に悪影響を及ぼす恐れがあります。

爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値

爆発
等級
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値
1 0.6mmを超えるもの
2 0.4mmを超え、0.6mm以下のもの
3 0.4mm以下のもの
  発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。

発火度 発火温度
G1 450℃を超えるもの。
G2 300℃を超え450℃以下のもの。
G3 200℃を超え300℃以下のもの。
G4 135℃を超え200℃以下のもの。
G5 100℃を超え135℃以下のもの。
G6 85℃を超え100℃以下のもの。


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