ジクロロアセチレン(Dichloroacetylene)
アセチレンの2つの水素原子がどちらも塩素原子に置換された、極めて不安定で反応性の高いハロゲン化アルキンです。トリクロロエチレンの分解過程などで副生することがあります。非常に揮発性が高く、空気(酸素)に触れるだけで自発的に爆発・発火する性質を持つため、工業的に利用されることはまずありません。化学合成の研究において、厳重な管理下で中間体として生成・利用されることがあるのみの、極めて危険な化合物です。
別名:ジクロロエチン
| ガス名 |
ジクロロアセチレン |
分子式 (化学式) |
C2Cl2 |
| 状態 |
液体(揮発性が非常に高い、沸点:約32度から33度前後) |
| 色 |
無色(純粋な状態) |
| 臭気 |
非常に不快で鋭い刺激臭 |
燃焼 範囲 vol% |
– |
爆発等級 |
– |
発火度 |
– |
| 用途 |
- ・一般工業的な用途はありません。学術研究における有機合成中間体(特殊なクロロ化合物の合成)として、系内で発生させて使用されることがある程度です。
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危険 情報 |
- ・自然発火性があり、極めて危険な物質です。空気(酸素)と接触すると火花を伴って激しく爆発・燃焼します。また、衝撃や摩擦、加熱に対しても非常に敏感で、容易に爆発的な分解を起こします。トリクロロエチレンを強塩基で処理する際などに不純物として生成し、予期せぬ爆発事故の原因となることがあります。取り扱いは、不活性ガス(窒素やアルゴン)雰囲気下、かつ極低温の溶液中でのみ行われます。
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人体の 影響 |
- ・毒性が非常に強く、目、皮膚、粘膜に対して激しい腐食性を示します。吸入すると肺水腫、喉の激しい痛み、呼吸困難、咳を引き起こします。また、三叉神経麻痺(顔面の知覚麻痺)を引き起こす特異な神経毒性があることで知られており、臓や腎臓に重篤な障害を与えます。動物実験において発がん性が示唆されており、非常に危険な物質とみなされています。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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