ジエチレングリコール(Diethylene glycol)
エチレングリコール2分子が脱水縮合した構造を持つ、二価アルコール(エーテルグリコール)の一種です。粘性のある吸湿性の高い液体で、水、アルコール、アセトンなどに任意の割合で非常によく溶けます。工業的にはエチレングリコールを製造する際の副産物として大規模に得られます。産業界では、不飽和ポリエステル樹脂やポリウレタンの製造原料、繊維の染色助剤、各種溶剤、不凍液の配合成分などとして幅広く利用されている極めて重要な基礎化学品です。可燃性があり、エチレングリコールと同様に体内で有害な代謝物に変化するため、誤飲すると深刻な急性腎不全などを引き起こす強い毒性を持った危険な物質です。
別名:2,2′-オキシジエタノール、ジグロコ、ジエチレンアルコール
| ガス名 |
ジエチレングリコール |
分子式 (化学式) |
C4H10O3 |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
ほぼ無臭、またはかすかに特有の甘い薬品臭 |
燃焼 範囲 vol% |
2.0%から12.3%前後 |
爆発等級 |
1(想定) |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・化学工業原料(不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン、可塑剤、界面活性剤の合成原料)、工業用溶剤(印刷インキ、繊維染色用の染料溶剤、セルロース誘導体の溶剤)、自動車用不凍液・クーラントの配合成分、天然ガスの脱水剤(乾燥剤)、繊維・紙・たばこ等の吸湿剤・湿潤調節剤。
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危険 情報 |
- ・可燃性の液体です(引火点:約124度から138度前後)。
- ・吸湿性が非常に強いため、空気中の水分を吸収して劣化・変質しやすい性質があります。強力な酸化剤(硝酸、過マンガン酸塩など)や強酸と接触すると激しく反応・発熱します。加熱分解や燃焼により、一酸化炭素や二酸化炭素などの有害なガスを発生します。
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人体の 影響 |
- ・目や皮膚に対する軽度の刺激性があり、最大の危険性として「経口摂取(誤飲)」による極めて重篤な急性腎障害および神経障害(代謝性アシドーシス)が挙げられます。
- ・誤って飲み込んだ場合、体内で代謝されてシュウ酸や有害な酸に変化し、深刻な「急性腎不全」を引き起こします。初期症状として吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、頭痛、酩酊感(頭がぼーっとする)が現れ、進行すると尿が出なくなる乏尿や無尿、重篤な代謝性アシドーシス、昏睡、けいれんを引き起こし、最悪の場合は死亡します。過去に世界各地で医薬品(シロップ剤など)に本物質が混入・誤用されたことによる大規模な集団中毒・死亡事件が何度も発生しており、経口毒性には最大限の警戒が必要です。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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