硫化ジメチル(Dimethyl sulfide)
最も単純な構造を持つ有機硫黄化合物(チオエーテル類)の一種です。産業界では「DMS」という略称で広く知られています。天然には海中(海洋プランクトン)や、磯の香り、キャベツなどの野菜類、お茶、ビール、牛乳などにも微量に含まれており、地球上の硫黄循環において極めて重要な役割を果たしています。低濃度では特有の磯の風味を感じさせますが、高濃度では強烈な悪臭となるため、日本の悪臭防止法における「特定悪臭物質」に指定されています。極めて引火しやすく、揮発性の高い危険な液体です。
別名:ジメチルサルファイド、ジメチルフィド、メチルチオメタン、DMS
| ガス名 |
硫化ジメチル |
分子式 (化学式) |
C2H6S |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
高濃度では腐ったキャベツや青海苔が痛んだような、強烈で不快な有機硫黄臭。高度に希釈された低濃度では、茹でたキャベツや磯の香りのような特有の臭気となります。 |
燃焼 範囲 vol% |
2.2%から19.7%前後 |
爆発等級 |
1 |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・有機合成化学における優れた反応溶媒、コーティング樹脂やエレクトロニクス分野の特殊溶剤、都市ガスやプロパンガスの漏洩検知用着臭剤、食品用フレーバー(キャベツやコーン、海産物系の風味付け)、石油精製プラントにおける触媒の硫化剤、医薬品・農薬の合成中間原料。
|
危険 情報 |
- ・極めて引火性の高い液体および蒸気です(引火点:約マイナス36度以下。常温以下であっても激しく揮発して容易に引火します)。
- ・常温の作業環境下であっても火源があれば一瞬で引火・爆発し、空気と混ざることで広範囲な爆発性混合気体を形成します。
- ・加熱分解や燃焼により、硫黄酸化物(SOx)や一酸化炭素、二酸化炭素などの極めて有毒で腐食性の高いガスを発生します。
|
人体の 影響 |
- ・目や皮膚、呼吸器に対して刺激性があり、高濃度環境では中枢神経系を抑制する作用(麻酔性)があります。
- ・大量に吸入した場合は中枢神経系を抑制し、めまい、吐き気、嘔吐、眠気を催し、高濃度環境では意識喪失や呼吸困難を招く危険があります。
|
爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
|
|
発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
|
硫化ジメチル(Dimethyl sulfide)でお悩みならプロに相談!!