ジメチルチオリン酸クロライド(Dimethyl thiophosphoryl chloride)
リン原子に2つのメトキシ基、1つの硫黄原子、および1つの塩素原子が結合した有機リン化合物です。非常に反応性が高く、特に農薬(殺虫剤)を合成するための中間体として工業的に極めて重要な物質です。水分や湿気に対して敏感で、加水分解すると腐食性の高いガスを発生するため、取り扱いには厳重な管理が求められます。
別名:ジメチルホスホロチオイッククロライド、DMPCT、O,O-ジメチルチオホスホリルクロライド
| ガス名 |
ジメチルチオリン酸クロライド |
分子式 (化学式) |
C2H6ClO2PS |
| 状態 |
液体(沸点:約66度から67度 / 2.1kPa) |
| 色 |
無色から淡黄色 |
| 臭気 |
強い刺激を伴う不快な硫黄臭(腐った玉ねぎのような臭気) |
燃焼 範囲 vol% |
1.3%からデータなし(類似の有機リン化合物に基づくと、下限値は約1%前後と推定されます) |
爆発等級 |
1(想定) |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・有機リン系農薬(殺虫剤:フェニトロチオン、テンミホス、メチルパラチオン等)の合成原料、浮選剤、プラスチック添加剤の中間体。
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危険 情報 |
- ・引火点が約64度から95度前後(※純度による)の、引火性の液体です。水や湿気と接触すると激しく反応(加水分解)し、塩化水素や硫黄酸化物などの腐食性・毒性の高いガスを発生します。加熱により分解し、有毒なリン酸化物、硫黄酸化物、塩素化合物を含んだ煙を発生します。火気や水分を厳禁とし、容器は不活性ガスを充填して完全に密閉し、直射日光を避けた冷暗所に保管してください。
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人体の 影響 |
- ・強い腐食性と毒性があり、直接触れると、激しい痛み、赤み、深刻な化学火傷を引き起こします。皮膚から吸収されやすく、全身毒性を引き起こす恐れがあります。蒸気や分解ガスを吸入すると、喉や気道の激しい痛み、咳、呼吸困難、肺水腫を引き起こす危険があります。
- ・神経系への影響:有機リン化合物であるため、過剰に暴露されると体内のコリンエステラーゼ活性を阻害し、縮瞳、多量の発汗、震え、吐き気などの有機リン中毒症状を引き起こす可能性があります。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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