ジシラン(Disilane)
シラン(SiH4)の水素原子がシリル基で置換された構造を持つ、ケイ素と水素のみからなる化合物(水素化ケイ素)です。モノシランよりも反応性が高く、より低い温度で分解してシリコン膜を形成できるため、先端半導体デバイスの製造プロセスにおいて極めて重要な原料ガスとして利用されています。
別名:六水素化二ケイ素、水素化ケイ素
| ガス名 |
ジシラン |
分子式 (化学式) |
Si2H6 |
| 状態 |
ガス(気体、沸点:約マイナス14度からマイナス15度前後) |
| 色 |
無色 |
| 臭気 |
不快な刺激臭(シラン特有の、ややカビ臭いような臭気) |
燃焼 範囲 vol% |
0.2%からデータなし(ほぼ全ての濃度範囲で自然発火・爆発の危険があります) |
爆発等級 |
1(想定) |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・半導体製造(低圧CVD法によるアモルファスシリコンやポリシリコン薄膜の形成)、太陽電池の製造、エピタキシャル成長の原料ガス。
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危険 情報 |
- ・最大の特徴は強力な「自然発火性」であり、空気(酸素)に触れるだけで火源がなくても即座に激しく発火・爆発します。漏洩した瞬間に発火するため、極めて危険です。また、水やアルコール、塩基性物質と接触すると反応して水素ガスを発生します。燃焼や熱分解により、微細なシリカ(二酸化ケイ素)の粉塵(ヒューム)や水素ガスを発生します。
- ・高圧ガス保安法において「可燃性ガス」および「特殊高圧ガス」に指定されており、極めて厳格な法規制の下での管理が義務付けられています。
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人体の 影響 |
- ・刺激性および窒息性、さらに燃焼時のヒュームによる影響があります。自然発火した場合は深刻な熱傷(火傷)を負います。空気中の酸素濃度を低下させるため、酸素欠乏による窒息の恐れがあります。燃焼によって生じるシリカの微細粉塵を吸入すると、肺に沈着して呼吸器障害を引き起こす可能性があります。
- ・取り扱いの際は、完全に密閉された専用の配管システムを用い、常に漏洩検知器を稼働させてください。作業時は防毒マスク(または送気マスク)、保護手袋、保護眼鏡、難燃性の保護衣を必ず着用してください。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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