エチルベンゼン(Ethylbenzene)

エチルベンゼン（Ethylbenzene、別名：フェニルエタン、エチルベンゾール）とは、化学式「C6H5C2H5」または「C8H10」で表される芳香族炭化水素の一種です。ベンゼン環にエチル基（-C2H5）が1つ結合した構造を持っています。常温では無色透明の液体で、特有の芳香臭があります。水にはほとんど溶けませんが、アルコール、エーテル、ベンゼンなどの多くの有機溶剤に溶けます。エチルベンゼンの工業的な生産量のほとんどは、非常に重要なプラスチック原料であるスチレンの製造に用いられています。

レンタル対象機種	複合型ガス検知器（酸素/ﾒﾀﾝ/水素） XP-3318II 高感度ガス検知器コスモテクター XP-3360II-W

ガス名	エチルベンゼン		分子式 (化学式)	C₆H₅C₂H₅ または C₈H₁₀
状態	液体
色	無色透明
臭気	特有の芳香臭
燃焼範囲 vol%	1.0 から 6.7	爆発等級	1	発火度	G1(文献によってはG2)
用途	・スチレンの製造原料：工業的に生産されるエチルベンゼンの大部分は、脱水素化反応によってスチレンモノマーに変換されます。スチレンは、ポリスチレンや合成ゴムなど、様々な合成樹脂や高分子材料の原料として極めて重要です。・有機溶剤：塗料、インキ、接着剤、ワニスなどの溶剤や希釈剤として広く用いられます。特に、混合キシレン（キシレン異性体とエチルベンゼンの混合物）の一部として含まれることがあります。
危険情報	・引火性の高い液体及び蒸気：引火点が低く（約15℃~20℃、密閉式）、常温でも引火性の高い蒸気を発生します。蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすく、遠距離引火の可能性があります。裸火、火花、高温物との接触を避ける必要があります。
人体の影響	・蒸気を吸入すると、咳、咽頭痛、めまい、頭痛、眠気、嗜眠（しみん）、といった中枢神経系の抑制症状が現れます。・高濃度では麻酔作用により意識低下を引き起こすことがあり、耐えられない眼や鼻の刺激、胸部の締め付け感、喘息のような症状、さらに重症では中枢呼吸抑制に至る可能性もあります。

爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値

爆発等級	スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値
1	0.6mmを超えるもの
2	0.4mmを超え、0.6mm以下のもの
3	0.4mm以下のもの

発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。

発火度	発火温度
G1	450℃を超えるもの。
G2	300℃を超え450℃以下のもの。
G3	200℃を超え300℃以下のもの。
G4	135℃を超え200℃以下のもの。
G5	100℃を超え135℃以下のもの。
G6	85℃を超え100℃以下のもの。

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