エチレングリコールモノメチルエーテル(Ethylene glycol monomethyl ether)
エチレングリコールの一つのヒドロキシ基がメチルエーテル化された構造を持つ、最も代表的なグリコールエーテル系有機溶剤です。「セロソルブ(Cellosolve)」という商品名でも広く知られています。親水性のエーテル結合と親油性のアルコール性水酸基を併せ持つため、水をはじめ、アルコール、エーテル、アセトンなど、ほとんどの有機溶剤と任意の割合で混ざり合います。非常に優れた溶解力を持つことから、かつては塗料や印刷インキの溶剤として大量に使用されていましたが、近年はその高い毒性(特に生殖毒性)が問題視され、産業界では代替物質への移行が進んでいます。
別名:2-メトキシエタノール、メチルセロソルブ、EGME
| ガス名 |
エチレングリコールモノメチルエーテル |
分子式 (化学式) |
C3H8O2 |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
穏やかで、かすかに甘みのある特有のエーテル臭・アルコール臭 |
燃焼 範囲 vol% |
1.8%から14.0%(または2.5%から19.8%前後。測定条件により異なりますが、比較的広い爆発範囲を持ちます) |
爆発等級 |
1 |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・(現在は毒性の観点から用途が著しく制限されています)
- ・各種合成樹脂(酢酸セルロース、ニトロセルロース、アルキド樹脂など)の溶剤、染料・印刷インキの溶剤、ジェット燃料の氷結防止添加剤、染色の助剤、化学合成の中間原料。
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危険 情報 |
- ・引火性の液体および蒸気です(引火点:約38度から39度)。常温であっても、夏季の直射日光や機械の熱などで液温が引火点以上に達した場合、火源があれば容易に引火・燃焼し、空気と混ざることで爆発性混合気体をつくります。
- ・空気と長期間接触することで可燃性の有機過酸化物を生成することがあり、これが濃縮・加熱されると爆発の危険が生じます。
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人体の 影響 |
- ・吸入、経皮、経口のすべての経路から極めて容易に吸収され、重篤な急性・慢性毒性、および深刻な生殖毒性を引き起こすため厳重な警戒が必要です。
- ・体内で代謝されると「メトキシ酢酸」へと変化し、これが強力な生殖細胞毒性・催奇形性を示します。男女ともに生殖能を損なう恐れがあり、特に妊婦が吸入または皮膚から吸収した場合、胎児への深刻な発達悪影響(奇形、発育不全)や流産を引き起こす危険性が高く認識されています。
- ・造血器・神経系への影響:慢性的に曝露されると、骨髄や造血器が阻害されて深刻な貧血や白血球減少症を引き起こします。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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