ヘキサクロロジシラン(Hexachlorodisilane)
ケイ素と塩素からなる無機化合物で、シラン(SiH4)の水素を塩素で置換し、さらにケイ素同士を結合させた構造を持ちます。半導体製造プロセスにおいて、窒化ケイ素(SiN)や酸化ケイ素(SiO2)の薄膜を形成するための重要な前駆体(材料ガス)として利用されています。水や湿気と激しく反応して塩化水素を発生する、非常に反応性の高い物質です。
別名:六塩化二ケイ素、HCDS
| ガス名 |
ヘキサクロロジシラン |
分子式 (化学式) |
Si2Cl6 |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
刺すような強い刺激臭(塩化水素由来) |
燃焼 範囲 vol% |
-(ただし、分解時に発生する水素や、反応環境下での他ガスとの混合には注意が必要) |
爆発等級 |
– |
発火度 |
– |
| 用途 |
- ・半導体製造(CVD法やALD法による薄膜形成)、高純度シリカの原料、化学合成原料。
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危険 情報 |
- ・ヘキサクロロジシランは、水との反応により有害な塩化水素を発生するため、日本の消防法においては直接の指定はないものの、その性質から「腐食性物質」および「有害物質」として厳重な管理が必要です。
- ・非引火性ですが、熱的に不安定で、高温下では分解して有害なガスを発生します。また、腐食性が強く、多くの金属を侵します。
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人体の 影響 |
- ・腐食性および強い毒性があります。目・皮膚へ液体や蒸気が触れると、激しい痛み、赤み、重度の化学火傷を引き起こします。角膜損傷により失明の恐れもあります。
- ・蒸気を吸入すると、鼻、喉、気道を激しく刺激し、咳、喉の痛み、呼吸困難を引き起こします。高濃度では肺水腫を招く恐れがあり、生命に危険を及ぼします。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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