ヒドラジン(Hydrazine)
窒素と水素からなる無機化合物で、アンモニアに似た強い刺激臭を持つ無色の油状液体です。非常に強力な還元剤であり、酸素と激しく反応して熱と窒素を発生させる特性があります。その高いエネルギー密度からロケット燃料の推進剤として利用されるほか、工業的にはボイラーの脱酸素剤や化学合成の原料として重要ですが、強い毒性と発がん性を持ち合わせているため取り扱いには厳重な管理が必要です。
別名:無水ヒドラジン、ジアミン
| ガス名 |
ヒドラジン |
分子式 (化学式) |
N2H4 |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
アンモニアに似た刺すような強い刺激臭 |
燃焼 範囲 vol% |
4.7%から100%(空気中で100%まで燃焼し続ける極めて危険な性質を持ちます) |
爆発等級 |
2(想定される火炎逸走速度が速いため) |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・ロケットや人工衛星の推進剤(燃料)、火力・原子力発電所などのボイラー水の脱酸素剤(防食剤)、発泡剤(アゾジカルボンアミド等)の原料、医薬品(抗結核薬など)や農薬の合成原料、還元剤。
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危険 情報 |
- ・引火点が約38度から52度前後の引火性の液体および蒸気です。空気中の酸素や酸化剤と接触すると、激しく反応して発火・爆発する危険があります。
- ・また、金属(銅、鉄、その合金など)や多孔質物質(布、土、木など)に付着すると、室温でも触媒反応によって分解し、自然発火することがあります。
- ・加熱により分解して窒素酸化物などの有害ガスを発生します。
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人体の 影響 |
- ・極めて強い毒性、腐食性、感作性があり、発がんのおそれがあります。目、皮膚へ直接触れると、激しい刺激、痛み、重度の化学火傷を引き起こします。皮膚からも容易に吸収され、全身毒性を引き起こします。
- ・蒸気を吸入すると、喉の痛み、咳、呼吸困難、肺水腫を引き起こします。また、肝臓、腎臓、中枢神経系に重篤な障害を及ぼす恐れがあります。
- ・取り扱いの際は、完全に密閉されたシステムを使用し、耐薬品性の防護服、手袋、長靴、および送気マスク(または自給式呼吸器)を必ず着用してください。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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