無水マレイン酸(Maleic anhydride)

マレイン酸(不飽和ジカルボン酸)の分子内脱水によって生成する、最も代表的な不飽和カルボン酸無水物です。工業的には、ベンゼンやn-ブタンを触媒存在下で空気酸化することにより大量に生産されています。分子内に反応性の高い炭素・炭素二重結合と酸無水物基を併せ持つため、有機合成化学において極めて重要な原料であり、特に不飽和ポリエステル樹脂や各種ポリマーの製造における架橋剤・改質剤として不可欠な物質です。
別名:無水トキス酸、2,5-ジフランジオン、無水マレイン酸

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対象機種
ガス名 無水マレイン酸 分子式
(化学式)
C4H2O3
状態 固体(板状、または塊状の結晶)
白色(凝固・結晶状態)、または無色透明(融解・液体状態)
臭気 きわめて強烈で、刺すような不快な酸味を帯びた刺激臭
燃焼
範囲 vol%
1.4%から7.1%(蒸気) 爆発等級 1(想定) 発火度 G1
用途
  • ・不飽和ポリエステル樹脂(自動車部品、住宅設備、FRP製品など)の製造原料、アルキド樹脂・塗料の原料、潤滑油添加剤、農薬・医薬品の合成中間体、リンゴ酸やフマル酸の製造原料。
危険
情報
  • ・可燃性の固体(引火点:約102度)であり、同時に激しい腐食性・反応性を持つ危険な物質です。粉塵が空気と混ざると粉塵爆発を起こす危険があります。
  • ・水や湿気と接触すると、激しく発熱しながら加水分解を起こしてマレイン酸へと変化し、このマレイン酸が金属を腐食して可燃性の水素ガスを発生させることがあります。
人体の
影響
  • ・強い腐食性、粘膜刺激性、および重度の呼吸器・皮膚感作(アレルギー誘発性)があります。結晶やその融解液、粉塵が直接触れると、激しい刺激、赤み、痛み、化学火傷(ケミカルバーン)を引き起こし、目に触れた場合は失明の恐れがあります。
  • ・粉塵や昇華した蒸気を吸入すると、目、鼻、喉、気道を猛烈に刺激し、激しい咳や喉の痛み、呼吸困難、鼻血を引き起こします。

爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値

爆発
等級
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値
1 0.6mmを超えるもの
2 0.4mmを超え、0.6mm以下のもの
3 0.4mm以下のもの
  発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。

発火度 発火温度
G1 450℃を超えるもの。
G2 300℃を超え450℃以下のもの。
G3 200℃を超え300℃以下のもの。
G4 135℃を超え200℃以下のもの。
G5 100℃を超え135℃以下のもの。
G6 85℃を超え100℃以下のもの。


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