メタクリロニトリル(Methacrylonitrile)
不飽和ニトリルの一種であり、アクリロニトリルのα位(2位)の水素がメチル基に置換された構造を持つ有機化合物です。工業的にはイソブチレンのアモキシデーション(アンモニア酸化)などによって製造されます。分子内に反応性の高い炭素・炭素二重結合(ビニル基)とニトリル基(シアノ基)を併せ持っているため非常に重合しやすく、主に耐油性ゴムや耐熱性・耐薬品性に優れた各種プラスチック(共重合体樹脂)の製造モノマーとして利用されます。
別名:2-メチルプロペンニトリル、2-メチルアクリロニトリル、イソブテニルニトリル、MAN
| ガス名 |
メタクリロニトリル |
分子式 (化学式) |
C4H5N |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
かすかに甘い、またはアクリロニトリルに類似した刺激的な苦扁桃(アーモンド)様のニトリル臭 |
燃焼 範囲 vol% |
1.7%から13.2%前後(または2.0%から12.5%前後。広範囲で引火・爆発の危険があります) |
爆発等級 |
1 |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・共重合用モノマー(耐油性合成ゴム、メタクリル樹脂・アクリル樹脂の改質、特殊プラスチック、エラストマーの製造原料)、有機合成化学の中間原料。
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危険 情報 |
- ・極めて引火性の高い液体および蒸気であり、同時に強い毒性と激しい自己反応性(重合危険性)を持つ大変危険な物質です(引火点:約1度から2度前後)。
- ・熱、光、過酸化物、強酸、強塩基の存在によって、激しい発熱を伴う急激な重合反応(暴走重合)を起こします。密閉容器内で重合が始まると熱が蓄積して周囲の未反応モノマーが爆発的に重合し、容器の破裂や激しい火災を引き起こします。また、加熱分解や燃焼、または酸と接触することで、シアン化水素(青酸)などの極めて有毒なガスを発生します。
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人体の 影響 |
- ・シアン化合物(青酸)と同等の、極めて高い急性毒性があります。吸入、経皮、経口のいずれの経路からも容易に吸収され、生命に危険を及ぼします。
- ・体内(特に肝臓など)で代謝されることでシアンイオンを放出し、細胞呼吸を阻害(シアン中毒)します。
- ・吸入または皮膚から吸収されると、高濃度では、急激な意識喪失、全身痙攣、呼吸停止、心停止に陥り、一瞬にして死に至ることがあります。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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