酢酸メチル(Methyl acetate)
最も単純な構造を持つカルボン酸エステルの一種で、酢酸とメタノールがエステル結合した構造をしています。揮発性が非常に高く、各種の有機溶剤や樹脂(特にセルロース系樹脂やポリ酢酸ビニルなど)に対して優れた溶解力を持っています。その高い揮発性と乾燥性の速さから、マニキュアの除光液や速乾性塗料、接着剤の溶剤として広く利用されています。日本の労働安全衛生法(特化則や有機則)において、他の環境負荷の高い溶剤(トルエンや酢酸エチルなど)に比べて比較的規制が緩やかなため、代替溶剤としても多用されています。
別名:酢酸メチルエステル、メチルアセテート
| ガス名 |
酢酸メチル |
分子式 (化学式) |
C3H6O2 |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
酢酸エチルに似た、特有の芳香(フルーティーでやや刺激のあるエステル臭) |
燃焼 範囲 vol% |
3.1%から16.0%前後 |
爆発等級 |
1 |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・塗料(速乾性塗料、ラッカー)、印刷インキ、接着剤(プラスチック用など)の溶剤・希釈剤、マニキュア除光液(ネイルリムーバー)の主成分、香料・医薬品の合成原料、樹脂(セルロース、ポリ酢酸ビニルなど)の抽出・精製用溶剤。
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危険 情報 |
- ・極めて引火性の高い液体および蒸気です(引火点:約マイナス10度。常温以下でも容易に引火・爆発する危険があります)。
- ・日本の消防法上では「第一石油類」に分類されます。常温であっても火源があれば一瞬で引火し、空気と混ざることで広範囲な爆発性混合気体をつくります。
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人体の 影響 |
- ・吸入、経皮、経口の経路で吸収され、目や呼吸器への強い刺激性、および中枢神経系への抑制作用(麻酔性)があります。また、体内で代謝されてメタノールを生成するため、大量曝露時の毒性には特に警戒が必要です。
- ・体内で代謝されて生じるメタノールの作用により、視覚障害(失明の危険)や代謝性アシドーシスを引き起こす深刻なリスクがあります。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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