メチルメルカプタン(Methyl mercaptan)
最も単純な構造を持つ有機硫黄化合物(チオール類)の一種です。人間の血液や脳、あるいはタマネギなどの天然物にも微量に含まれているほか、腐ったキャベツのような独特の強烈な悪臭を放つことで知られています。日本の悪臭防止法における「特定悪臭物質」の第一号に指定されており、人間が極めて微量(ppb単位)であっても感知できるほどの非常に強い臭気を持っています。工業的には農薬の原料やアミノ酸(メチオニン)の合成中間体として重要である一方、極めて高い引火性と強い急性毒性・麻酔性を持つ危険な気体です。
別名:メタンチオール、チオメタノール、水硫化メチル
| ガス名 |
メチルメルカプタン |
分子式 (化学式) |
CH4S |
| 状態 |
常温常圧では気体 |
| 色 |
無色透明(気体・液体ともに無色) |
| 臭気 |
腐ったキャベツ、あるいは腐ったタマネギに酷似した、極めて強烈で不快な悪臭(嗅覚閾値が非常に低く、ごくわずかな漏洩でもすぐに分かります) |
燃焼 範囲 vol% |
3.9%から21.8%前後 |
爆発等級 |
1 |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・必須アミノ酸である飼料用メチオニンの合成原料、各種農薬(殺虫剤・殺菌剤など)の合成中間原料、ジェット燃料の添加剤、プラスチックや合成ゴムの重合調節剤、都市ガスやプロパンガスの漏洩検知用着臭剤(微量を添加してガス漏れを知らせるため)。
|
危険 情報 |
- ・極めて引火性の高い可燃性気体であり、液化ガスは火災・爆発の危険性が非常に高いです(引火点:約マイナス18度以下)。
- ・必須アミノ酸である飼料用メチオニンの合成原料、各種農薬(殺虫剤・殺菌剤など)の合成中間原料、ジェット燃料の添加剤、プラスチックや合成ゴムの重合調節剤、都市ガスやプロパンガスの漏洩検知用着臭剤(微量を添加してガス漏れを知らせるため)。
|
人体の 影響 |
- ・極めて強い粘膜刺激性と中枢神経抑制作用(麻酔性)があり、高濃度を吸入した場合は急性の中毒症状を引き起こし生命に危険を及ぼします。
- ・呼吸中枢を麻痺させる強力な麻酔作用(硫化水素に類似した毒性メカニズム)があるため、高濃度環境では頭痛、めまい、吐き気、意識喪失を招き、最悪の場合は急性呼吸不全により昏睡からそのまま死に至る恐れがあります。一命を取り留めても、肺水腫やチアノーゼ、腎臓・肝臓への障害が残ることがあります。
|
爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
|
|
発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
|
メチルメルカプタン(Methyl mercaptan)でお悩みならプロに相談!!