o-キシレン(o-Xylene)(オルソキシレン)

o-キシレン(o-Xylene)とは、化学式「C6H4(CH3)2」で表される芳香族炭化水素の一種です。キシレンにはオルト（o-）、メタ（m-）、パラ（p-）の3つの異性体があり、o-キシレンはその中の1つです。常温では無色透明の液体で、芳香族特有の臭気（ベンゼン様）を持ちます。水にはほとんど溶けませんが、アルコールやエーテルなどの有機溶剤にはよく溶けます。主にプラスチックの可塑剤や塗料、染料などの原料となる無水フタル酸の製造に不可欠な原料であり、化学工業において重要な位置を占めています。

レンタル 対象機種	複合型ガス検知器（酸素/ﾒﾀﾝ/水素） XP-3318II 高感度ガス検知器 コスモテクター XP-3360II-W

ガス名	o-キシレン		分子式 (化学式)	C6H4(CH3)2
状態	液体
色	無色透明
臭気	芳香族特有の臭気（ベンゼン様）
燃焼 範囲 vol%	0.9 から 6.7 （文献により若干の差異あり）	爆発等級	1	発火度	G1
用途	・無水フタル酸の原料：o-キシレンの最大の用途は、無水フタル酸の製造原料です。無水フタル酸は、ポリ塩化ビニル（PVC）樹脂の可塑剤（樹脂に柔軟性を与える物質）、ポリエステル樹脂の原料、染料、有機顔料、香料などの製造に広く用いられます。 ・有機溶剤：塗料、インキ、接着剤、農薬、医薬品などの有機溶剤として利用されます。混合キシレンの一部としても含まれます。 ・その他：脱メチル化によりベンゼンを生成する原料としても利用されることがあります。
危険 情報	・引火性液体及び蒸気：引火点が比較的低い（約30℃、密閉式）ため、常温でも引火性の蒸気を発生します。蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすく、遠距離引火の可能性があります。裸火、火花、高温物との接触を避ける必要があります。
人体の 影響	・吸入：蒸気を吸入すると、頭痛、めまい、眠気、吐き気といった中枢神経系の抑制症状が現れます。高濃度では、中枢神経系の興奮と抑制の二相性反応、自発運動の増加、呼吸数の減少、さらには死亡に至る可能性もあります。気道刺激性もあり、咳や灼熱感を伴うことがあります。 ・皮膚への接触：皮膚を刺激し、乾燥、発赤などを引き起こすことがあります。長時間の反復ばく露は皮膚炎の原因となることがあります。 ・経口摂取：飲み込むと、灼熱感、腹痛、めまい、眠気、頭痛、吐き気などを引き起こします。揮発性が高いため、誤嚥により化学性肺炎（油性肺炎）を引き起こし、生命に危険を及ぼす可能性があります。

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爆発等級の分類 爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値 爆発 等級 スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 1 0.6mmを超えるもの 2 0.4mmを超え、0.6mm以下のもの 3 0.4mm以下のもの

発火度の分類 発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。 発火度 発火温度 G1 450℃を超えるもの。 G2 300℃を超え450℃以下のもの。 G3 200℃を超え300℃以下のもの。 G4 135℃を超え200℃以下のもの。 G5 100℃を超え135℃以下のもの。 G6 85℃を超え100℃以下のもの。