パラアルデヒド(Paraldehyde)
3分子のアセトアルデヒドが環状に重合(三量化)してできた、6員環の複素環式化合物(不飽和結合を持たない環状エーテル構造)の一種です。化学的にはアセトアルデヒドに少量の硫酸などを加えて冷却することで容易に合成されます。水にはそれなりに溶け(冷水によく溶け、温水には溶けにくくなる特異な溶解度を示します)、アルコールやエーテルなどの多くの有機溶剤には任意の割合でよく溶けます。古くから鎮静剤や催眠剤として医療に用いられてきた歴史がありますが、独特の悪臭や依存性、毒性があるため現在では医薬品としてはほとんど使用されていません。現在は主に化学合成の中間原料や特殊な溶剤として利用されています。引火性があり、麻酔性や粘膜刺激性を持つ危険な液体です。
別名:パラアセトアルデヒド、2,4,6-トリメチル-1,3,5-トリオキサン、三量化アセトアルデヒド
| ガス名 |
パラアルデヒド |
分子式 (化学式) |
C6H12O3 |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
芳香様(果物調)でありながら、ツンとする特有の強烈で不快な刺激臭。非常に残存しやすく、医療用として使用されていた時代は、患者の呼気から特有の悪臭が長く続くことで知られていました |
燃焼 範囲 vol% |
1.3%からラ17.0%前後(想定) |
爆発等級 |
1(想定) |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・化学工業原料(アセトアルデヒドの安定な貯蔵・輸送形態としての利用、各種染料、有機ゴム薬品、プラスチック添加剤の製造原料)、有機合成試薬、特殊溶剤(エチルセルロースや各種樹脂、脂肪、油類の溶媒)、かつての催眠薬・鎮静剤・抗けいれん薬(医薬品)。
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危険 情報 |
- ・引火性の高い液体および蒸気です(引火点:約24度から27度前後)。常温であっても火源(火花、裸火、静電気)がある場合は容易に引火して燃焼します。
- ・化学的な特徴として、空気(酸素)や光に長期間曝されると、徐々に元の「アセトアルデヒド」へと逆重合(分解)する性質があり、さらに酸化されて「酢酸」や「過酸化物」を形成することがあります。過酸化物が蓄積すると蒸留時などに爆発する危険性があるため、通常は酸化防止剤(BHTなど)を添加し、褐色の遮光容器に密閉して保存されます。
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人体の 影響 |
- ・目や呼吸器の粘膜に対する刺激性、および強力な中枢神経系への抑制作用(麻酔性・催眠作用)を持っています。
- ・揮発した蒸気を吸入すると、目、鼻、喉、気道の粘膜を刺激して咳、喉の痛み、頭痛、めまい、吐き気、不快感を引き起こします。大量または高濃度に吸入した場合は中枢神経系を強く抑制し、強い眠気、ふらつき、運動失調、酩酊状態を催し、最悪の場合は意識喪失や呼吸抑制を招く危険があります。
- ・また、慢性的・日常的に摂取すると強い精神的・身体的依存(パラアルデヒド中毒)を形成し、肝障害や腎障害、精神精神症状を引き起こすことが知られています。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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