パーフルオロターシャルブチルアミン(Perfluorotertiarybutylamine)
第級アミンの一種であり、窒素原子に結合したすべての水素原子がフッ素原子に置換されたペルフルオロ化合物(フッ素系不活性液体)の一種です。化学的には炭素-フッ素結合の結合エネルギーが極めて高いため、熱的・化学的に極めて安定しており、強酸や強塩基、強力な酸化剤に対してもほとんど反応しません。不燃性であり、電気絶縁性や熱伝導性、ガス(酸素や二酸化炭素)の溶解能に非常に優れています。これらの特性から、エレクトロニクス分野や医療研究分野、特殊な冷却プロセスにおいて高性能な媒体として利用されています。
別名:ペルフルオロ-tert-ブチルアミン、トリス(ペルフルオロ-tert-ブチル)アミン(または類縁構造としてのフッ素系不活性液体成分)
| ガス名 |
パーフルオロターシャルブチルアミン |
分子式 (化学式) |
C12F27N |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
ほぼ無臭 |
燃焼 範囲 vol% |
– |
爆発等級 |
– |
発火度 |
– |
| 用途 |
- ・エレクトロニクス工業(半導体製造装置の冷却恒温用熱媒体、電子部品の信頼性試験・耐電圧試験用絶縁液体、気相ハンダ付け(VPS)用の熱媒体)、生体医学研究(人工血液や呼吸液、酸素輸送媒体の研究用途)、特殊な精密機械の潤滑・作動油、化学的安定性を活かした特殊溶剤。
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危険 情報 |
- ・本物質自体は「不燃性」の液体であり、消防法上の危険物(第4類引火性液体)には該当しません。常温常圧での火災や爆発の危険性は極めて低いです。
- ・しかし、最大かつ厳重な危険情報として「熱分解性」が挙げられます。本物質が裸火やアーク放電、超高温の熱源(約300度から400度以上)に接触して加熱分解されると、一酸化炭素や二酸化炭素だけでなく、フッ化水素や過フッ化イソブチレン(猛毒ガス)、フッ化カルボニルなどの「激しい腐食性と極めて強い毒性を持つフッ素系ガス」を大量に発生します。
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人体の 影響 |
- ・常温での通常の使用方法においては、化学的・生物学的に極めて不活性であるため、急性毒性や皮膚刺激性は非常に低いとされています。
- ・最大の健康リスクは「高温熱分解ガスの吸入」です。火災時や機器の異常発熱によって発生したフッ化水素や過フッ化イソブチレン等の分解ガスを微量でも吸入すると、鼻、喉、気道、肺の粘膜が激しく腐食され、激しい咳、喉の痛み、呼吸困難、胸の痛み、吐き気を引き起こします。曝露後、数時間から数十時間の潜伏期(時間差)を経て、重篤な化学性肺炎や肺水腫を発症し、致命的な状態に陥るリスクが極めて高いです。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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