フェニルアセトアルデヒド(Phenylacetaldehyde)
アセトアルデヒドのメチル基の水素原子1個がフェニル基(ベンゼン環)に置換された構造を持つ、芳香族アルデヒドの一種です。天然にはバラやヒヤシンスなどの花油、多くの果実のエッセンシャルオイル(精油)に広く含まれています。非常に強力なグリーン調およびフローラル調の香気を持っており、極めて低濃度に希釈することで心地よい花の香りを放ちます。水にはほとんど溶けませんが、エタノールやジエチルエーテル、ベンゼン、アセトンなどの多くの有機溶剤には任意の割合で非常によく溶けます。香料工業においてローズやヒヤシンス調の調合香料に欠かせない重要な物質です。可燃性があり、目や皮膚への刺激性や強い皮膚感作性(アレルギー誘発性)を持っています。
別名:フェニル酢酸アルデヒド、アルファ-トルアルデヒド、2-フェニルエタナール
| ガス名 |
フェニルアセトアルデヒド |
分子式 (化学式) |
C8H8O |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明からわずかに淡黄色 |
| 臭気 |
原液や高濃度ではツンとする強烈で不快な刺激臭ですが、高度に希釈すると、ヒヤシンスやバラ、ライラックなどの花を連想させる甘くみずみずしい特有のグリーンフローラル臭(青葉のような香り) |
燃焼 範囲 vol% |
1.1%から6.5%前後 |
爆発等級 |
1(想定) |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・調合香料原料(ヒヤシンス、ローズ、ライラック、ジョナキル系の高級香水をはじめ、石鹸、シャンプー、化粧品、洗剤、柔軟剤などのトイレタリー製品に用いられる芳香成分)、食品フレーバー(ハチミツやチョコレート、フルーツ風味の調味香料)、有機合成原料(各種医薬品や農薬、香料誘導体の中間体)。
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危険 情報 |
- ・引火点が約68度から76度前後の、可燃性の液体および蒸気です。常温での引火危険性は比較的低いですが、加熱された状態や高温の作業環境下、あるいは直接の裸火や火花に接触した場合は容易に燃焼します。
- ・アルデヒド基の反応性が高いため、空気(酸素)や光に長期間曝されると、徐々に自己酸化してフェニル酢酸へと変化しやすく、重合(ポリマー化)を起こして粘度が増す性質があります。
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人体の 影響 |
- ・目や呼吸器の粘膜に対する刺激性、および皮膚に対する刺激性と強い感作性(アレルギー誘発性)を持っています。
- ・「皮膚感作性」が比較的高いため、原液や高濃度物質への接触を繰り返すと、化学的なアレルギー性皮膚炎(かぶれ、湿疹、かゆみ)を引き起こす恐れがあります。
- ・加熱時やミストが発生した環境で蒸気・ミストを大量に吸入すると、鼻、喉、気道の粘膜を激しく刺激して咳、頭痛、めまい、吐き気、不快感を催すことがあります。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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