酸化プロピレン(Propylene oxide)

3員環のオキシラン(エポキシド)構造を持つ不飽和環状エーテル化合物の一種です。プロピレンのクロロヒドリン法や、有機過酸化物を用いたハルコン法(PO/SM法やPO/TBA法など)、クメンヒドロペルオキシド法などによって工業的に大量生産されます。水に極めて溶けやすく(易溶)、エタノール、ジエチルエーテル、アセトンなどの主要な有機溶剤に任意の割合で任意に混和します。分子内に高い歪みエネルギーを持つエポキシド環を有するため極めて反応性が高く、ポリウレタン樹脂の主原料となるポリオール(ポリプロピレングリコール)や、プロピレングリコール、各種グリコールエーテル、界面活性剤などの製造原料として石油化学工業において非常に重要な基幹化学品です。極めて高い引火性・爆発性、重篤な皮膚・眼障害、吸入毒性、ならびにヒトに対する発がん性の懸念を持つため厳重な取り扱いが必要です。
別名:1,2-エポキシプロパン、メチルオキシラン、プロピレンオキサイド、PO

レンタル
対象機種
ガス名 酸化プロピレン 分子式
(化学式)
C3H6O
状態 液体
無色透明
臭気 強烈で刺激的なエーテル様・甘い特有の臭気(高濃度では鼻を刺す刺激臭)
燃焼
範囲 vol%
2.3%から36.0%前後 爆発等級 2 発火度 G1
用途
  • ・石油化学基礎原料(ポリウレタン用ポリオールの製造原料)、プロピレングリコール・グリコールエーテル類の製造原料、非イオン界面活性剤原料、土壌・燻蒸用殺菌剤、合成樹脂改質剤、有機合成試薬。
危険
情報
  • ・極めて引火性の高い液体および蒸気です(引火点:約マイナス37度前後)。
  • ・沸点が低く極めて高い揮発性を持つため、常温および低温下でも多量の可燃性・爆発性蒸気を発生し、裸火、火花、静電気、高温の表面に触れると瞬時に爆発的な引火・燃焼を引き起こします。
人体の
影響
  • ・重篤な皮膚腐食性・眼損傷性、呼吸器粘膜への強い刺激性、急性毒性(吸入・経口・経皮)、遺伝性疾患のおそれ、ならびに発がん性(ヒトに対して発がん性のおそれ:IARC Group 2B / 日本産業衛生学会 2B群)を持っています。
  • ・揮発性が極めて高いため蒸気を吸入しやすく、吸入すると鼻、喉、気道の粘膜を激しく刺激して咳、喉の痛み、頭痛、めまい、吐き気、息苦しさを引き起こします。高濃度の蒸気を吸入した場合は中枢神経抑制、意識障害、化学性肺炎や致命的な肺水腫を引き起こす危険があります。

爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値

爆発
等級
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値
1 0.6mmを超えるもの
2 0.4mmを超え、0.6mm以下のもの
3 0.4mm以下のもの
  発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。

発火度 発火温度
G1 450℃を超えるもの。
G2 300℃を超え450℃以下のもの。
G3 200℃を超え300℃以下のもの。
G4 135℃を超え200℃以下のもの。
G5 100℃を超え135℃以下のもの。
G6 85℃を超え100℃以下のもの。


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