吉草酸(Valeric acid)

5つの炭素原子を持つ直鎖状の飽和脂肪酸(カルボン酸)の一種です。天然にはカノコソウ(吉草)などの植物の根や、腐敗した有機物、人間の足の裏のにおいや汗の成分として微量に含まれています。工業的には主にペンタナール(バレルアルデヒド)を酸化させることで製造されます。水に一定量溶けますが(微水溶性)、アルコールやエーテルなどの多くの有機溶剤には任意の割合で非常によく溶けます。極めて強烈で不快な悪臭を持つことで知られていますが、化学工業においては香料や医薬品、プラスチック用の可塑剤を合成するための重要な出発原料・中間体として幅広く利用されています。可燃性があり、目や皮膚、呼吸器に対して強い腐食性・刺激性を持つ危険な液体です。
別名:ペンタン酸、n-吉草酸、n-バレル酸、プロピル酢酸

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対象機種
ガス名 吉草酸 分子式
(化学式)
C5H10O2
状態 常温ではやや粘性のある流動性の液体
無色透明からわずかに淡黄色
臭気 強烈で極めて不快な、刺すような酸敗臭(蒸れた靴下や足の裏のにおい、あるいは古いチーズ、汗、腐敗した油に類似した独特の耐えがたい悪臭であり、人間の嗅覚で極めて低い濃度から感知されます)
燃焼
範囲 vol%
1.6%から7.4%前後(想定) 爆発等級 1(想定) 発火度 G1
用途
  • ・化学工業原料(香料の原料となる各種吉草酸エステル類の製造、プラスチック用可塑剤、潤滑油添加剤、各種医薬品や農薬の有機合成中間体)、分析化学における有機酸の標準物質。
危険
情報
  • ・可燃性の液体です(引火点:約86度から96度前後)。常温での引火危険性は比較的低いですが、加熱された状態や高温の作業環境下、直接の裸火や火花に接触した場合は燃焼します。
  • ・常温での引火危険性は比較的低いですが、加熱された状態や高温の作業環境下、直接の裸火や火花に接触した場合は燃焼します。
人体の
影響
  • ・有機酸(カルボン酸)としての組織腐食性を持っており、目、皮膚、および呼吸器の粘膜に対して強い刺激性と障害性を示します。
  • ・高濃度や長時間の接触は化学熱傷(ただれ)に至ることがあるため、速やかな洗浄が必要です。皮膚からも吸収される恐れがあります。
  • ・誤って飲み込んだ場合、口腔内から食道、消化管の粘膜を激しく刺激・腐食し、猛烈な腹痛、吐き気、嘔吐、下痢を引き起こします。

爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値

爆発
等級
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値
1 0.6mmを超えるもの
2 0.4mmを超え、0.6mm以下のもの
3 0.4mm以下のもの
  発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。

発火度 発火温度
G1 450℃を超えるもの。
G2 300℃を超え450℃以下のもの。
G3 200℃を超え300℃以下のもの。
G4 135℃を超え200℃以下のもの。
G5 100℃を超え135℃以下のもの。
G6 85℃を超え100℃以下のもの。


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