ビニルトルエン(Vinyltoluene)
スチレンのベンゼン環の水素原子1つがメチル基に置換された構造を持つ、芳香族不飽和炭化水素の一種です。化学的にはメチル基の結合位置の違いにより「オルト(2-)」「メタ(3-)」「パラ(4-)」の3つの構造異性体が存在しますが、工業的に流通するものの多くはメタ体とパラ体を主成分とする「異性体混合物」です。分子内に反応性の高いビニル基を持っているため、非常に重合(ポリマー化)しやすく、スチレンに似た特性を持ちます。主に不飽和ポリエステル樹脂や各種合成樹脂、塗料の改質用モノマー(原料)として広く利用されています。引火性があり、強い組織刺激性や揮発油特有の毒性を持つ危険な液体です。
別名:メチルスチレン、ビニルベンゼン(メチル置換体)
| ガス名 |
ビニルトルエン |
分子式 (化学式) |
C9H10 |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
スチレンやガソリンに類似した、特有のツンとする鋭く不快な芳香臭(強い有機溶剤臭) |
燃焼 範囲 vol% |
0.8%から11.0%前後 |
爆発等級 |
1(想定) |
発火度 |
G1 |
| 用途 |
- ・不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリスチレン樹脂の改質用モノマー(架橋剤・コポリマー原料)、高級塗料や印刷インキ、特殊接着剤の変性剤、合成ゴムの配合成分。
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危険 情報 |
- ・引火性の液体および蒸気です(引火点:約45度から53度前後)。
- ・化学的な最大の特徴として、熱、光、過酸化物、または金属塩などの触媒に触れると容易に暴走重合反応(自己重合)を起こし、多量の反応熱を発生して容器の破裂や火災を引き起こす危険があります。
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人体の 影響 |
- ・一般的な芳香族溶剤(スチレンなど)と同様に、目、皮膚、呼吸器の粘膜に対する強い刺激性、および中枢神経系への抑制作用(麻酔性)があります。
- ・揮発した蒸気を吸入すると、目、鼻、喉、気道の粘膜を強く刺激して咳、喉の痛み、頭痛、めまい、吐き気、ふらつきを引き起こします。高濃度環境に曝され続けると、麻酔作用により意識喪失を招く危険があるほか、長期にわたる反復曝露は造血器官や肝臓、腎臓、神経系に悪影響を及ぼす恐れがあります。
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爆発等級の分類
爆発等級は、爆発性ガスの標準容器による火災逸走を生ずるスキの最小値
爆発 等級 |
スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
| 1 |
0.6mmを超えるもの |
| 2 |
0.4mmを超え、0.6mm以下のもの |
| 3 |
0.4mm以下のもの |
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発火度の分類
発火度は、爆発性ガスの発火温度に従って、下表のように6等級に分類する。
| 発火度 |
発火温度 |
| G1 |
450℃を超えるもの。 |
| G2 |
300℃を超え450℃以下のもの。 |
| G3 |
200℃を超え300℃以下のもの。 |
| G4 |
135℃を超え200℃以下のもの。 |
| G5 |
100℃を超え135℃以下のもの。 |
| G6 |
85℃を超え100℃以下のもの。 |
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