ガスボンベ事故の対策
ガスボンベ事故について
ガスボンベの事故は、家庭用から産業用まで、様々な場所で発生する可能性があります。その多くは、誤った取り扱いや不適切な保管、経年劣化などが原因で引き起こされます。
最近起こったガスボンベ事故について
最近では、2025年5月27日、江戸川区東葛西の新築住宅の工事現場で地盤への杭打作業中に突然爆発が起こり10人が軽い怪我をした他、周辺の住宅や店舗38棟に窓や壁が破損するなどの被害が出ると言う事故が発生しました。
原因は、地中に埋まっていたアセチレンガス(可燃性ガス)のボンベによるものだとされています。
ガスボンベの刻印にある日付や現場の駐車場の状態から、少なくとも40年以上前から埋まっていたと見られています。
ガスボンベ事故の種類
ガスボンベ事故は、主に以下の形をとります。
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爆発・破裂:
カセットボンベなどの簡易的なものから、高圧ガスボンベまで、ガスボンベ自体が過熱されたり、破損したりすることで爆発する事故です。
内部のガスが一気に放出され、大きな衝撃波や火災を伴うため、重大な人身被害や建物への損害につながります。 -
ガス漏れ・引火・火災:
ガスボンベや接続部分からのガス漏れが、近くの火源(ガスコンロの火、静電気、ライターの火花など)に引火し、火災に至るケースです。
ガス漏れが検知されずに長時間続くと、密閉された空間にガスが充満し、引火した際に爆発的な燃焼(ガス爆発)を起こす危険性もあります。 -
一酸化炭素中毒・酸欠:
不完全燃焼によって発生する一酸化炭素は無色無臭で、非常に毒性が高いガスです。換気の悪い場所でガス器具を使用することで発生し、死亡事故につながることもあります。
酸素ボンベ以外のガスボンベのガスが漏れることで、空気中の酸素濃度が低下し、酸欠状態になることがあります。特に閉鎖空間での作業中に危険性が高まります。
ガスボンベ事故の対策
事故を防ぐためには、正しい知識と取り扱い、そして日頃からの点検が重要です。
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正しい使用方法の順守:
製品の取扱説明書をよく読み、指示に従って使用する。
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適切な保管:
直射日光の当たる場所や高温になる場所(車内、屋外の物置など)に放置しない。
風通しの良い、涼しい場所に保管する。
倒れないように固定する。 -
定期的な点検:
ガス器具やボンベにサビや損傷がないか確認する。
ガス漏れがないか、石鹸水などで確認する。
LPガス設備などは、ガス販売店による定期保安点検を受ける。 -
換気:
ガス器具を使用する際は、必ず換気を十分に行う。
テントや車内など、密閉された空間での使用は避ける。 -
緊急時の対応確認:
ガス漏れや異変を感じた際の対処法(元栓を閉める、換気する、火気を使わない、専門業者に連絡するなど)を事前に確認しておく。
ガスボンベ事故の対策に役立つ測定器
主な測定機器は以下になります。
- 埋没したガスボンベの探査に: 「地中埋設探査レーダー グランドシア GN-02」など。
- 埋没したガスボンベの探査に: 「金属探知機 TM-808」など。
- 可燃性ガスの検知に: 「ガス検知器コスモテクター XP-3160」など。
まとめ
ガスボンベに限らず、可燃性ガスを有する物質の取扱いには十分な注意が必要です。